アルヴァ・アアルトのサウナッツァロの村役場に泊まる

2025.8.9update ムラッツァロの実験住宅ツアー「予約」について

サウナッツァロの村役場の元職員の部屋、Alvar

2023年に宿泊したアルヴァ・アアルトが手がけたパイミオの診療所、元看護スタッフ寮に続いて今年は、サウナッツァロの村役場の元職員の部屋に宿泊しました。

予約方法

予約は、Säynätsalo Town Hallのホームページから行いました。日程と部屋を選び、人数を入れます。支払いはクレジットカードで支払いました。
クレジットカードで支払いをする前に、日程と部屋を迷い、ページを戻ったり進んだりを繰り返していたところ、おかしなことになりました。
翌日にやり直すと、うまく予約ができました。

入金が完了すると、支払い確認と領収書が一緒になったメールと、確認書メール、合計2通のメールが届きました。内容は同じようなことが書いてありました。

届いたメールは英語ですが必ず読みましょう。チェックイン時間、チェックイン時間に来れない場合の鍵の受け取り方法、チェックアウト方法、サウナッツァロの村役場のツアー、夏限定のムーラッツァロの実験住宅(コエタロ)のボートツアー、など書いてあります。

宿泊代金のなかに、サウナッツァロの村役場は見学料も入っています。
宿泊者が参加できる無料のツアーは次の2つです。

ビデオガイドツアー;到着日の16〜17時 or 翌日の10〜16時の間
ライブガイドツアー(英語)12時30分〜 予約不要

このほかにオプションとして夏限定のツアー、ムーラッツァロの実験住宅(コエタロ)のボートツアーもあります(8時or 17時)。

私が日本に帰ってきてから考えたスケジュールです。
 1日目 12時30分〜 ライブガイドツアー
     16〜17時 ビデオガイドツアー
 2日目 8時〜(2時間ほど)ムーラッツァロの実験住宅(コエタロ)のボートツアー

私は結局、英語のライブガイドツアーには参加しなかった、というよりすっかり忘れていました。

チェックイン

チェックイン時間は15時から16時で、16時以降にチェックインする場合は前もって連絡するようにと、確認書メールに書いてありました。16時以降の宿泊者は、裏口のキーボックスに鍵を入れておいてもらえるようです。

どこで受け付けてもらえるのかわからず、サウナッツァロの村役場のオフィスでチェックインしたい旨を伝えたところ、そこでよかったようです。
受付をしてくださったのは、この村役場がクローズしたあともなお見学者が絶えない村役場の開放に尽力したHarriさんです。
部屋までの通路、トイレ、シャワー室の案内、ドアの鍵の開け方(コツがいります)をレクチャーしていただきました。
パイミオのサナトリウムの元看護師寮に宿泊した際と同様に、古い建物の鍵の開け閉めはドアを押しながら引きながらキーを回す、といったコツが必要です。

また、翌日にムーラツァロの実験住宅(コエタロ)へのボートツアーに申し込んでいることを伝えると、翌朝の時間と待ち合わせ場所を教えてもらえました。
ガイドツアーは9時か17時と確認書メールに書いてあったのですが、私は8時からだと勘違いして、8時でお願いしたい旨を伝えたところ快諾していただきました。参加者が私ひとりだったこと、ガイドさんが受け付けをしてくださったHarriさんだったこともあり融通がきいたのでしょう。
時間の勘違いは日本に帰ってから気づきました。勤務時間外に仕事をさせてしまい、Harriさん、ごめんなさい!

青い丸印がサウナッツァロの村役場のオフィスの入り口

ルームツアー

シングルルームは、部屋の名前にAlvar(アルヴァ)と、アアルトの2番目の奥さんElissa(エリッサ)の名前がついた2部屋があります。部屋はこぢんまりとしており、1人で宿泊するぶんには十分な広さです。小さなエキストラベッドの用意もあるため2人での宿泊も可能です。
トイレとシャワー室は、アルヴァ部屋エリッサ部屋は共同です。
私はアルヴァ部屋に宿泊しました。

アルヴァの部屋からの眺め。アルヴァとエリッサの部屋は中庭view。夜20:50。この日のユヴァスキュラの日の入りは22:48、ヘルシンキは22:37
アルヴァ部屋からの眺め。24:12。白夜のため、薄明るい。この日のユヴァスキュラの日の出は3:48、ヘルシンキは4:35

宿泊したアルヴァ部屋には、冷蔵庫、電子ケトル、電子レンジ、ドライヤー、ヒーター、荷物置き、バスタオル、スポーツタオル、紅茶のティーバック、インスタントコーヒー、食器類などが用意されています。
家具はもちろんアアルトがデザインしたものです。
ベッドカバー、枕カバー、バスタオル、スポーツタオルなどのリネン類は、Marimekko(マリメッコ)のものでした。

部屋は二重ドアになっています。廊下から一つ目のドアを開けると右手にトイレ、奥の突き当たりにシャワー室があります。短い廊下をはさみ、右手側にアルヴァ部屋、左手側にエリッサ部屋があります。

ルームキー。部屋も裏口の24時間出入り自由のドアのキーもこれ1本
枕カバー、布団カバーはmarimekko、ベッドはアアルト?
キャスター付きのソファ
アアルトデザインのコートラック
電子レンジを置いてある各引き出しに食器類、予備の枕、救急セットなどが収納されている
アルヴァ部屋から撮影。右側のドアがエリッサの部屋。左側のドアは廊下へと続く
冷蔵庫の上に電子ケトル、キッチンペーパー、紅茶、インスタントコーヒー
食器はアラビア、アイノ・アアルトのガラスボール、まな板、包丁、スライサー
marimekkoのタオルとエコに関するお願いメッセージ

エリッサ部屋には、男性2人が宿泊していました。喋り声がもれていましたし、ドアの開け閉めの音も響きます。もちろんこちらのドアの開け閉めはあちらに響いていたでしょう。音が気になる方は耳栓のご用意を。
また、カーテンは、アルヴァ・アアルトがデザインした14/6という柄です。遮光カーテンではありませんので、夏に利用を考えている方は、アイマスクをもっていくとよいかもしれません。
私は暗くないと眠れないほうですが、日本からの長旅もあったせいかぐっすりと眠ることができました。
また、アルヴァとエリッサの部屋を利用したい方で、共同シャワーは使いづらいと思う方は、汗拭きシートを用意していくとよいかもしれません。

名前に惹かれてアルヴァ部屋を選択しましたが、トイレがアルヴァ部屋側にあるので、エリッサ部屋のほうがよかったかもしれません。

また、2部屋以外にも大人数用の部屋があります。アアルトの本名、Hugo Alvar Henrik Aaltoの名前からとったHenrik、Hugo、そしてアアルトが設計した船の名前からとったNemoです。
これらの3部屋には、キッチンとバスルームがついています。
それぞれの宿泊定員はHenrikが2人、Hugoは4人、Nemoは6人です。Nemoはペット同伴可です。

ひとりでお泊まりを考えている方、共同トイレ・シャワーに抵抗があるのであればHenrikを利用するとよいかもしれません。ただ中庭viewではありません。

部屋の配置図

サウナッツァロの村役場の近隣

サウナッツァロの村役場の1Fには、カフェ、古書店、床屋さん、ギャラリーなどの店舗も入っています。
村役場は素泊まりなので、カフェで、翌日の朝食用にシナモンロールを買いました。

サウナッツァロの村役場の1Fには店舗が入っている
古書店。お店の方が「建築系の本はここです」と親切に教えてくれた(青丸印)
かわいいカフェ。家具はアアルト、食器はMarimekko
カフェでいちごケーキとコーヒーでおやつ。Marimekkoの食器
朝食はカフェで買ったシナモンロールとスーパーで買ったヨーグルト
サウナッツァロの村役場から歩いて行けるスーパー。日曜日10:00-22:00、月〜土曜日7:00-22:00

村役場から歩いて5分もかからないところにスーパーもあるので、食べ物の心配はありません。近隣にはピザ屋さんもあります。15分ほど歩くと、ユヴァスキュラヨットクラブ Juurikka島の港には、レストランもあります。

ユヴァスキュラヨットクラブ Juurikka島の港
徒歩圏内のサウナッツァロ教会。朝の散布

今年1月に約3年のリノベーションが完了したヘルシンキのフィンラディアホール内にも、宿泊施設があります。部屋の大きさと都市に位置していることもあるのでしょうが、こちらは370€からです。

ムーラッツァロの実験住宅ツアーについて

サウナッツァロの村役場の宿泊確認メール(2025年1月受け取り)には、次のようなことが書いてありました。

【あなたのためのオプション】
9時か5時に少人数ムーラッツァロの実験住宅ツアーのガイドツアーの予約はメッセージをお待ちしています。ボートは1人30€です。最小人数2人以上、7〜8月限定

だめもとで1人参加は可能か、もし難しい場合は自転車をレンタルできるか、メールで問い合わせたのですが、結局返事は来ませんでした。

サウナッツァロの村役場はもちろん、ムーラッツァロの実験住宅も絶対に行きたいので、Säynätsalo Town Hallのホームページで探すと、「ムーラッツァロの実験住宅ボートツアー」の申し込みページがありました。しかも最小人数のしばりがない! ボートツアーの定員は7人乗りボートですが定員4名です。 私が申し込んだ6月初旬60€でした(8月9日現在60€)。

最終的に、無事にムーラッツァロの実験住宅ボートツアーに参加できました。しかもたった1人で。
外観、内部、サウナをじっくりと見学でき、写真も撮りまくりでした。

Aalto2ミュージアムでも、2025年6月2日から8月29日まで、ムーラッツァロの実験住宅のガイドツアーがあります。人数は最大17人まで、32€、現地集合です。
ただ、ムーラッツァロの実験住宅のあるムーラッツァロに架かるLouhunsalmi(ロウフンサルミ)橋はこの夏の間リノベーション中で、バスで行くことができません。

行く手段としては、乗用車か自転車です。サウナッツァロの村役場から自転車で5km弱15分ほどなので、レンタサイクルで行くこともできます。

旅行者の選択肢は、タクシー、レンタカー、レンタサイクルです。

Säynätsalo Town Hall Overnight Stay
 https://tavolobianco.com/en_US/news/overnight-stay-at-saynatsalo-town-hall-2
住 所:Parviaisentie 9, 40900 Säynätsalo, フィンランド
行き方はこちらをご参考にしてください。
チェックイン:15:00〜16:00 16:00以降のチェックインは事前に連絡

お値段は、今年の1月に予約した時点でAlvar、Elissa部屋は、1泊82€でしたが、現在は89€です。少し値上がりしたとはいえ、ユヴァスキュラ中心地のホテルと比較すると断然、安いです。

レンタル自転車で島をサイクリングするのもいいですね。
Bicycle
https://tavolobianco.com/en_US/news/overnight-stay-at-saynatsalo-town-hall-2/polkupyora

参 考

Auringon nousu- ja laskuajat – Heinäkuu 2025
 https://www.paivyri.fi/index.php?dt=1752440400&ref=6&id=
Finladia hall talo
 https://finlandiatalo.fi/en/finlandia-hall/finlandia-homes/
Yle;Finlandia-talo aukeaa yleisölle kolmen vuoden remontin jälkeen
https://yle.fi/a/74-20134868

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