
東京、日本橋高島屋で開催されている「北欧のあかり展」に行ってきました。
監修者は九州産業大学建築都市工学部の小泉隆先生です。北欧の照明やアルヴァ・アアルト、北欧の図書館や教会など数多くの書籍を執筆されています。
展覧会は第1章から第4章と「おわりに」で構成されています。
第1章「北欧の灯りと暮らし」では、北欧の人々があかりをどのように生活に取り入れているか、写真パネルで紹介しています。
第2章「近代照明3巨匠の功績」では、デンマークのポール・ヘニングセンとコーア・クリント、フィンランドのアルヴァ・アアルトという3人の巨匠のあかりに対する考え方などを紹介しています。PHシリーズのヴィンテージランプも展示されているので、当時の温もりある灯りを楽しむことができます。
第3章「建築と調和するあかり」では、コーディネートされた家具と照明の展示や、フィンランドのユハ・レイビスカが設計したグッドシェパード教会内の写真をバックに、彼がデザインした照明が実際に吊るされている展示を見ることができます。
第4章「名作照明とデザイナー」では、名作照明が数多く展示されています。
おわりに「北欧のあかりと日本」では、日本の住まいへの北欧の照明取り入れ方の一例も、展示されていました。こんな部屋に住んでみたいです。
また、ビデオ上映が各所でなされていました。レ・クリントの工房での職人さんのシェードをつくる(折っている様子)、グッドシェパード教会、ミュールマキ教会を紹介したオシャレなビデオ、「light of the nordic winter」というタイトルのデンマークでの冬のあかりと暮らしの動画、「北欧の素敵なあかりを日本で上手に使うコツ」「ポール・ヘニングセンひかりについて語る」では、ポール・ヘニングセンが、PH5について詠まれた詩を朗読する光景もあり、展示はもちろんビデオも楽しむことができます。
会場はビデオ上映の撮影以外は、全て写真撮影可能です(動画撮影は禁止)。ということで撮り鉄ならなぬ、「撮り照」? の姿もみられました。
私も「撮り照」となりたくさん写真を撮りましたが、ぜひ会場に足を運んでほしいと思いますので1枚だけ……このブログではヴィンテージについても紹介していますので、ポール・ヘニングセンがデザインしたヴィンテージのPHシリーズの写真を紹介します。

この展示会にあわせて先日、東京・表参道のArtecでは「北欧のあかり展」開催記念 小泉隆さんトークイベント」、東京・新宿にあるOZONEでは日本フィンランドデザイン協会主催「北欧の照明デザインとあかりの文化について考える」が開催されました。
そこで小泉先生が展示会で、ぜひ見ていただきたいとおっしゃっていたものを紹介します。展示物はもちろんですが、そのほかにお楽しみください、というご意図でしょう
1つめは、ポール・ヘニングセンなどのあかりに対する言葉が書かれたのぼり、2つめは、デパート内の吹き抜けに大きな垂れ幕、3つめは高島屋ジャックした、表のショーウインドーです。






アアルトの自邸と国民年金協会にある照明をずらりと並べたページについて、小泉先生はマニアックな誌面をつくったと、OZONEのイベントでおっしゃっていました
余談ですが、私は小泉先生の講演会の話をきっかけに、先生が紹介してくださった場所に多く訪れました。例えば、フィンランド国民年金協会、パイミオのサナトリウム、ミュールマキ教会、Pyhän Henrikin ekumeeninen taidekappeliなどです。雪の反射する光景の話もされていたので、冬のフィンランドも訪れました。
余談の余談ですが、アルヴァ・アアルトの誕生日の2月3日は、小泉先生の誕生日と同じだそうです。
ヒュッゲな暮らしをデザイン 北欧のあかり展
会場:日本橋高島屋S.C. 本館8階ホール
会期:2025年3月5日(水)〜24(月)
入場料:一般1200円、大学・中高生1000円、中学生以下無料
ヒュッゲな暮らしをデザイン 北欧のあかり展
会場:大阪高島屋 本館7階グランドホール
会期:2025年3月27日(水)〜4月14日(月)
入場料:一般1200円、大学・中高生1000円、中学生以下無料
ヒュッゲな暮らしを彩る 北欧のあかり展
会場:九州産業大学美術館(福岡)
会期:2025年6月14日(土)〜7月27日(日)
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