
エスポー現代美術館:EMMA(Espoon modernin taiteen museo)は、フィンランド・エスポーのタピオ地区にあるフィンランド最大の美術館です。
建物はかつて 印刷工場で、設計はAarno Ruusuvuori (アアルノ・ルースヴオリ:1925〜1992)です。
1960年代のブルータリズム(Brutalism)*の典型的な建物で、タピオ地区のランドマークになっています。
*ブルータリズム(Brutalism):1950〜70年代に流行した建築様式。例えばコンクリートの素材をそのまま見せる「打ち放しコンクリート」など、素材や質感を重視し装飾を排除したミニマルなデザインが特徴
前回のブログでは、Tapio Wirkkala(タピオ・ヴィルカラ)、Rut Bryk(ルート・ブリュック)に焦点をあてて紹介しました。
エスポー現代美術館は、アート、モダンアート、デザイン、斬新な作品などを展示しています。前回のブログでも紹介しTapio Wirkkala(タピオ・ヴィルカラ)、Rut Bryk(ルート・ブリュック)や、Alvar Aalto(アルヴァ・アアルト)、Birger Kaipiainen(ビルゲル・カイピアイネン)、Oiva Toikka(オイヴァ・トイッカ)など、フィンランドを代表するアーティストの作品、フィンランドの伝統的な織り物リュイユも展示されてれいます。
Futro(フトゥロ)
アイキャッチの写真は、Futro(フトゥロ)です。
建築家 Matil Swuronen(マティル・スヴロネン:1933-2013)が設計しました。楕円形のこの家は、斬新な形、新しい素材、1960年代後半の宇宙時代の建築とデザインのアイディアを表現しています。
もともとフトゥロは、起伏のある地形でもすぐに暖かくなり、簡単に建設できるスキーのロッジとして設計されました。1968年に初めて発表されました。
フトゥロは現在、世界に65棟残っています。これらのうち3棟は公共コレクションに収蔵されています。オランダ・ロッテルダムのMusoum Boimans V uningen、今回紹介しているフィンランド・エスポーのEspoon modernin taiteen museo エスポー現代美術館、ドイツ・ミュンヘンのデザイン博物館 Die Heure Sammlungに所蔵されています。
直径8m、高さ4m、総重量4,000kg内部には、6つのベッドシート、2人用の小さな寝室、中央の暖炉とグリル、キッチン、トイレ付きのバスルームがあります。

Ryijy(リュイユ)
フィンランドを代表する織り物のひとつにRyijy(リュイユ)があります。
縦糸にパイルを結び緯糸で打ち込み織り上げていきます。
リュイユはもともとクッションカバー、毛布、ベッドカバー、寝具、そりや馬車の敷物など寒さを防ぐための実用品でした。
タペストリーなどの装飾品として織られるようになったのは、1600年代だと言われています。イギリス人がスウェーデンでリュイユを販売したことがきっかけです。


カッコネン・コレクション
Alvar Aalto(アルヴァ・アアルト)、Birger Kaipiainen(ビルゲル・カイピアイネン)、Oiva Toikka(オイヴァ・トイッカ)などの作品は、1階のCollection Kakkonen(カッコネン・コレクション)で見ることができます。
先に紹介したリュイユもカッコネン・コレクションです。








カーテン展
1930年代から今日に至るまで、マリメッコのデザイナー石本藤雄、Vuokko Nurmesniemi(ヴォーッコ・ヌルメスニエミ)、Maija Isola(マイヤ・イソラ)をはじめ、31名のデザイナーによるプリント生地が展示されています。
2027年3月14日までと長期の開催のようです。




カフェとミュージアム・ショップ




アクセス
エスポー現代美術館は、ヘルシンキ中央駅(Rautatientori)から地下鉄で15分ほどのTapiora駅から徒歩10分強のところにあります。
Tapiora駅からバスで3駅目ですが、バス停を探して歩き回るよりも歩いたほうが早いです。私はなかなかみつけられずに行きは歩きましたが、帰りはバスを利用しました。












エスポー現代美術館:EMMA(Espoon modernin taiteen museo)
月:休み
火・土・日:11:00〜17:00
水・木・金:11:00〜19:00
入場料:おとな €20
エスポー現代美術館
https://emmamuseum.fi/en
オオヤマ・エリナ・マルケッタ『Weaving from Finland』2000
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