フィンランド・ヘルシンキ「アルヴァ・アアルト」でランチ

ディラン-マルモリピハ Restaurant Dylan – Marmoripiha

1)ディラン-マルモリピハ
ディラン-マルモリピハ(Restaurant Dylan – Marmoripiha)は、ラウタ・タロ(Rautatalo)の中にあり、2017年にオープンしました。
ラウタ・タロは、アルヴァ・アアルト(Alvar Aalto)が設計し、ストックマンデパートの目の前、エリエル・サーリネンが設計した建物(1921)の隣にあります。

  *marmoriは「大理石」、pihaは「庭」を意味するフィンランド語

ランチビュッフェは、13.50€でした(2024年6月訪問時)。平日11:30頃訪れましたが、すでに多くの人々がランチを楽しんでいました。
ラウタ・タロにはオフィスが入っているので、お客さんの多くは、ビジネスマンという雰囲気でした。
VRのベストを着用したおじさもひとりでランチをしていました。

ランチは、フィンランドでは主流のビュッフェスタイルです。
みなさん、お皿いっぱいにおかずを盛りつけていました。

おかずの種類が豊富で、デザート(ヨーグルト)とコーヒー、紅茶もありました。
VRのおじさんがスープを飲んでいて、スープもあることに気づきましたが、すでにお腹いっぱいだったので、断念しました。

2)ラウタ・タロ Rautatalo
Rautatalo(ラウタ・タロ)は、アルヴァ・アアルト(Alvar Aalto)が店舗とオフィスビルの建築コンペに「Casa」というタイトルでエントリーし、1等をとりました。

ラウタ・タロ「鉄の家」という通称は、建物に鉄鋼工業の中央組織が入ることが当初から考えられていたためです。

 *rautaは「鉄」、taloは「家」を意味するフィンランド語

ラウタ・タロには、有名なテナントも入っていました。
アルヴァ・アアルトが設立したArtec(アルテック)も2度入居しました。
アルテックのお店は地下と1階にあり、2階には国際的な現代美術を展示するGalerie Artekがありました。アルテックのオフィスは、8階にありました。
マリメッコも長い間、ラウタ・タロにお店をかまえていたそうです。

2000年代にオープンしたレストラン ラ ファミグリア(La Famiglia)では現在も、オリジナルの床タイルを見ることができるそうです。

ラウタ・タロのもっとも重要なスペースは、2階の大理石ホールです。
主な材料が大理石でできているため、この名が付けられました。
3階の吹き抜けになっていて、天井からは自然光が入ります。

ラウタ・タロがオープンして以来、大理石ホールにはカフェ・デ・コロンビア(Cafe de Columbia)がありました。
1980年代までカフェは営業していましたがその後ディスコとなり、ディスコブームが終わるまでヘルシンキ周辺でもっとも人気がありました。
このことは、アルヴァ・アアルトがデザインした貴重な大理石ホールが壊されることだと、建築シーンが危惧するようになりました。

1991 年に、フィンランド建築家協会にかわり州議会が建築物保護法でラウタ・タロを保護しました。この法律は、ケスクス通りに面したファサード、玄関、階段、大理石ホール、室内にあるライト、カフェのインテリアに適用します。

2006年に3つの私立助成財団(フィンランド文化財団、ジェニー・ヤ・アンッティ・ウィフリ基金、アルフレッド・コルデリン財団)がラウタ・タロを購入し、現在の所有者となっています。

2000年代初頭、ラウタ・タロは、後にノルデアとして知られるメリタ銀行向けに改装されました。
銀行が建物の主なテナントになると、大理石ホールは一般公開されなくなりました。

その後、ソフトウエア企業のVisma Finland Holding 社が主要なテナントになり、2017年に改装工事が行われました。
同年の秋に Restaurant Dylan – Marmoripiha がオープンし、大理石ホールは20年ぶりに一般公開されるようになりました。

トッパ Toppa Restaurant & Bar

トッパ(Toppa Restaurant & Bar)は、今年2024年3月にオープンしました。
アルヴァ・アアルトが、林産企業エンソ・グートツァイト社(Enso-Gutzeit社、現在はStora Enso社として知られています)の本社ビルのために設計した建物の6階にあります。
エンソ・グートツァイト本社ビルは、1962年に完成しました。

夏の青空に、白い大理石のビルが眩しくみえます。
整然と縦横に規則正しく並んだ木枠の窓が、サイコロのようです。

トッパは6階にありますが、このエレベーターが日本に馴染みのないもので戸惑いました。
まずひとつめのドアは、自分で扉を開けて乗り込みます。
目的階の「6」を押すと、もう1枚のドアが自動で閉まります。
降りるときは自動ドアが開き、もうひとつのドアは自分で押して開けます。
結構力がいります。

予約をしないで13: 00頃に行きました。店内は、お昼を楽しんいる人が多くいましたが、すぐにテーブルを用意してくれました。
私たちの後から来た予約なしのお客さんも、テーブルに案内されていたので、予約をしないでも大丈夫そうですが、予約したほうが安心だと思います。ホームページから予約ができます。

マーケット広場近くの海沿いのビル6階にあるためとても眺めがよく、明るい店内で気持ちがいいです。テラス席もあります。
スタッフはとても元気がよく、訪れた日の天気のようにハツラツと働いていらっしゃいました。
とてもフレンドリーでした。

店内はアルテックの家具とモダンな家具がバランスよく配置されていました。
照明ももちろんアルヴァ・アアルトがデザインしたものがありました。

ランチメニューは日替わり(13.50€)とコースメニュー(29€)があります。
私たちは日替わりランチを選択。サラダはビュッフェスタイルで2種類ありました。

Restaurant Dylan – Marmoripiha(レストラン ディラン・マルモリピハ)
【ホームページ】https://www.dylan.fi/marmoripiha/
【アクセス】Keskuskatu 3 A, 00100 Helsinki
【Googlemap】https://maps.app.goo.gl/cRNfoTm6fx8Eaj3D8
Open:Mon-Fri 10:30-14:00
Price:ホームページに色々書いてありましたが、レシートは13.50€でした。

トッパ(Toppa Restaurant & Bar)
【ホームページ】https://toppa.fi/
【アクセス】Kanavaranta 1, 00160 Helsinki 
【Googlemap】https://maps.app.goo.gl/Q98xrBLaPEf3A36YA
Open:Mon-Fri 11:00-14:00

カンピ駅近くのSähköTaloもアルヴァ・アアルトの作品です(1973)。
1階にロバーツコーヒーがあります。
【アクセス】Kampinkuja 2, 00100 Helsinki
【Googlemap】https://maps.app.goo.gl/zynP98d84WVLSaXN6

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